まるで写真のよう 山田のリアルな飯画展

じっくりと見入ってしまうような作品

「これほんまに絵? 写真ちゃうん?」と見る人の目を惑わせ、驚かせる「山田のリアルな飯画(めしが)展」が29日まで、和歌山市民図書館(同市屏風丁)2階で開かれている。すき焼きやカルボナーラ、すし、酢豚など、和洋中問わず身近な料理をポスターカラーという画材を使ってリアルに描いた作品約40点が並ぶ。

作者は、同市に住む「写実絵師」の「山田めしが」さん。調理師として働きながら、一つの作品に平均20時間、3日間かけて制作するという。山田さんは7歳ぐらいから〝本物みたいに描く〟ことに興味を持ち、独学で写実を極めてきた。中学校では美術部に入り、高校はデザイン科、専門学校でもデザインを学んだが、写実的な表現を教わる機会はなかったという。

それでも独学で写実を追求し続け、給食調理員として働く傍ら、アクリル絵の具でリアルな風景や似顔絵を描き、個展なども開いてきた。しかし、コロナ禍で個展が開けなくなり、ユー・チューブで作品を見てもらおうと始めたのが〝リアルな飯画〟だった。画材もグラデーションを作りやすいポスターカラーに変更し、2020年5月にユー・チューブデビュー。

チャンネル登録者数も徐々に伸び、現在約550人を誇る。これまでに約80点の作品を完成させ、ユー・チューブには、完成画では見られない制作過程をタイムラプス動画でアップロードしている。

中には、1枚の紙の上で料理をするという展開系の動画もあり、スーパーで買ってきた3種類のきのこが、紙の上でホイル焼きになるまでの過程を楽しめる動画は、まさに驚きの連続。この「きのこのホイル焼き」という作品には1カ月かかったといい、山田さんは「ぜひ動画を見てください」と笑顔で呼び掛けている。

リアルに描く秘訣(ひけつ)は、「一番最後、クライマックスとして照りを入れること」といい、今後はマッチ箱サイズの〝ミニチュア飯画〟にも力を入れていきたいと意気込む。

「料理が好き」、「リアルな絵を描くのが好き」という山田さんの飯画は、どれも写真と見間違うほどの細密な表現で、同市の小学4年生の濱田陸人さん(10)も「写真だと思った」とびっくり。「おなかがすいてきた」と言いながら一つひとつの作品をじっくり見入っていた。

「『これ写真やろ?』って言われるのがうれしい」という山田さん。同展の期間中、同館1階の蔦屋書店では『山田のリアルな飯画集』(2300円)を販売している。

午前9時~午後9時(最終日は3時半)。問い合わせは同館(℡073・432・0010)。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。