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和歌山ニュース 日赤和歌山 がん相談支援センターに認定

日赤和歌山 がん相談支援センターに認定

公開日 2022.02.28

日赤和歌山医療センター(和歌山市小松原通、平岡眞寛院長)の「がん相談支援センター」は、がん相談対応の実績や体制など、国立がん研究センターが定める要件を満たしたとして、県内で初めて「国立がん研究センター認定がん相談支援センター」に認められた。

がん相談支援センターでは、同研究センターの研修を修了した「がん専門相談員(看護師、社会福祉士)」が窓口となり、がんと診断された患者やその家族の疑問、不安などに耳を傾け、一人ひとりに寄り添った相談支援を行っている。

同センターで治療を受けている人だけでなく、受診したことのない人でも、プライバシーを確保した個室での対面や電話での無料相談ができ、匿名にも対応している。

県では、75歳未満のがん死亡率が全国ワースト10位以内が続いており、がん相談支援センターはがん患者の不安を少しでも取り除き、前向きな治療の後押しができるように約2年かけて体制を整え、認定申請を行った。

認定を受けるためには、同研究センターの5段階に及ぶ研修を全て受けて認定された「がん専門相談員」を2人以上配置することや、相談対応を週に20時間以上行っていることなど、数多くの認定要件を満たす必要がある。

認定をきっかけに1月から、同センター本館3階のがん相談支援センターの入り口には、ウイッグや乳がん患者が使いやすい下着など、がんの手術に伴い変化する外見に配慮したグッズを展示。がん患者の悩みに寄り添う、一つの視覚的資料となっている。

がん相談支援センターの直川匡晴(のうがわ・まさはる)センター長は、「2人に1人ががんになるといわれる時代で、がんは一種の人生の通過点。がんを克服してからの人生を線上でイメージし、光を絶やさずに考えることが大切」と話し、「命がけのがん治療に専念できるよう、不安を少しでも取り除き、悩みを解決してもらえる支えになりたい」と願う。また、がん患者の中には、「何を相談していいのか分からない」という人も多いとし、直川センター長は「知らないことが多いがん治療について、お金や保険、子どものことなど、病気以外の悩みを整理するためにも相談に来てもらいたい」と呼び掛けている。

相談窓口の受け付けは平日午前9時~午後5時(祝日、年末年始、創立記念日〈5月1日〉を除く)。

相談や問い合わせは「がん相談支援センター(直通)」(℡073・423・6207)。