続日本100名城達成 海南の下津修三さん

登城認定証を手に笑顔の下津さん

4月6日は語呂合わせで「城の日」。城巡りを趣味にする人が多い中、和歌山県海南市日方の下津修三さん(77)が、日本城郭協会が選定した日本全国の主な城を巡る「日本100名城」の第2弾となる「続日本100名城」スタンプラリーを達成した。第1弾と合わせ、厳選された計200の名城を制覇した下津さんは「お城への興味は尽きません。体が動く限り、これからも城巡りを楽しみたい」と喜びいっぱいに話している。

スタンプラリーは、地域の象徴で文化遺産でもある名城を多くの人に訪れてもらおうと企画されたもの。「続」は2017年4月6日に発表。第1弾に比べて建物が残っていない「山城」が多く、県内からは新宮城(新宮市)が選ばれている。

歴史ファンの下津さんは、立派な天守閣がある城よりも、自然地形を生かして造られた山城の方が好きだという。「続」を開始したのは、第1弾の「完全登城」達成から5カ月後の2018年10月。公共の交通機関やレンタカー、旅行会社のツアーを利用し3年2カ月かけて昨年12月に達成した。全国で769番目の認定者。同協会によると、県内の登城認定者(4月4日時点)は、わずか2人という。

城巡りで注目するのは石垣。「真っ先に石垣の写真を撮影する。『こんな場所にこれほどの物を、どうやって造ったんやろう』と昔の人の偉大さを思い知ります」。大小さまざまな石垣が多様な技法で積まれ、技術力の高さや壮大さに感動するという。

地域の歴史を学びながら、城には築城者の思い、知恵や工夫が詰まっていることを歩いて体感し、往時に思いをはせるのが城巡りの醍醐味(だいごみ)だと話す。

今回巡った100名城の中で印象深いのは、緩やかな曲線を描く石垣が美しい沖縄の勝連城、五島列島の福江城や対馬の金田城(ともに長崎県)といった離島の城郭。郡上八幡城(岐阜県)の天守閣から眺めた城下町は風情があり、特に素晴らしかったという。長く疎遠だった他県に住む友人と城巡りを機に再会し、現地を案内してもらったことも良い思い出になった。

一方で、山岳地帯に築かれた城ならではの攻略の苦労も。登城には体力が必要で、移動が大変なこともあったという。地元の人から「クマが出るかもしれないので、先へ行かないほうがいい」と注意されたことや、台風後の倒木で山道を進めなかったこともあった。

健康の秘訣(ひけつ)は、毎週通うプール。地元ハイキングクラブにも所属し、週に1度は山登りを楽しむ。全国を巡ったことで、あまり知られていない地元の山城にも一層愛着が湧き「県内にはガイドブックに載っていないような城跡や遺構がたくさんある。地域の歴史を見つめ直しながら、ゆっくりと巡ってみたいですね」と情熱を燃やしている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。