反転攻勢の県観光 ダイヤモンドイヤーに

弘法大師空海が開いた高野山の壇上伽藍

和歌山県は12日、本年度の県観光振興実施行動計画(観光振興アクションプログラム2022)を発表した。弘法大師誕生1250年(23年)、「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録20周年(24年)、大阪・関西万博(25年)が続く3年間を「ダイヤモンドイヤー」と位置付け、観光産業にとって追い風となるビッグイベントを生かし、コロナ禍からの反転攻勢を目指す。

20年から続く新型コロナウイルスの世界的流行により、県内の観光客総数は、史上最高だった19年の3543万3000人から20年は2478万4000人に激減。21年の速報値は2487万9000人で、前年比0・4%の微増にとどまっている。

アクションプログラムでは、ポストコロナを見据えたインバウンド(訪日外国人観光客)の段階的回復に向けたプロモーションの強化、多様な旅のスタイルに対応した誘客戦略などを進める。

真言密教の霊場・高野山を開いた弘法大師空海の誕生1250年に向けては、ゆかりの地と連携し、共同プロモーションを展開。空海の誕生地である善通寺(香川県)、空海が根本道場と定めた東寺(京都市)、入定の地である金剛峯寺(高野町)の3霊跡を巡るスタンプラリーや特別展の開催、交通各社とタイアップした誘客キャンペーンなどを予定している。

世界遺産登録20周年の取り組みでは、世界遺産のブランドに加え、環境に優しい「持続可能な観光地」として国内外にPRするための大型キャンペーンを実施し、機運の醸成を図る。京阪神や首都圏から世界遺産エリアへの広域観光周遊ルートの提案、交通アクセスの利便性向上などを進め、翌年の大阪・関西万博との相乗効果も目指す。

大阪・関西万博に向けては、和歌山を日本の精神文化の原点と先端技術の融合を体感できる観光地としてアピールするため、観光情報や周遊ツールのデジタル化、インバウンド受け入れ環境の整備、高付加価値の観光コンテンツの創出などに取り組む。万博会場内には「和歌山館」を設置し、県の観光を疑似体験してもらい、実際の周遊観光につなげる。

仁坂吉伸知事は12日の定例記者会見で、ダイヤモンドイヤーの3大イベントに加え、26年には再延期となっている「ワールドマスターズゲームズ関西」の開催が想定されていることも挙げ、誘客に期待感を示した。

新型コロナについては、薬の開発やワクチンのさらなる普及などにより「コロナと折り合いをつけながら旅を楽しめるようになるかもしれないので、準備しておきたい」と話した。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。