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和歌山ニュース 5人乱立の選挙戦 参院選和歌山選挙区

5人乱立の選挙戦 参院選和歌山選挙区

公開日 2022.06.23

第26回参院選が22日、公示された。和歌山選挙区(改選数1)には平成以降最多となる5陣営が立候補を届け出、自民現職に新人4人が挑む予想通りの構図となっている(午後3時現在)。ロシアのウクライナ侵攻を受けた物価高騰への対策、外交・安全保障政策などが主な争点であり、発足から9カ月が経過した岸田文雄政権に評価が下される。

和歌山選挙区に立候補したのは届け出順に、政治団体「新党くにもり」新人の谷口尚大候補(42)、共産新人の前久候補(66)、自民現職の鶴保庸介候補(55)=公明推薦=、NHK党新人の遠西愛美候補(37)、政治団体「参政党」新人の加藤充也候補(57)。

立候補の受け付けは県庁北別館2階で午前8時半から始まり、各候補は届け出を済ませると、和歌山市内などで出陣式を行い、有権者への第一声を上げた。

和歌山を含む全国32の1人区は勝敗の鍵を握るとされ、過去2回の参院選では主要野党が「統一候補」への一本化を実現したが、今回は限定的にとどまる。

和歌山は今回、主要野党の候補は共産の1人だけだが、前回のような協力体制にはなっておらず、自民現職の壁にどのように挑むかが注目される。

全国的には、与党は非改選議員を含めて過半数の125議席獲得を目指しており、非改選の保有議席が69のため、56議席以上を獲得すれば勝敗ラインはクリアとなる。

憲法改正に前向きな与野党が改憲の発議に必要な3分の2(166議席)を獲得できるかどうかも焦点。与野党の戦いに加え、和歌山選挙区に候補は擁立していないが、改憲に積極的な日本維新の会などと、消極的な立憲民主などの野党間の勢力争いも激しくなりそうだ。

21日現在の県内の選挙人名簿登録者数は79万8374人(男37万3633人、女42万4741人)。本紙エリア内各市町は、和歌山市30万7290人、海南市4万2422人、紀の川市5万1926人、岩出市4万4951人、紀美野町7493人。

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和歌山選挙区 上から届け出順
名前(敬称略)投票日現在の年齢、党派(現新元別)=推薦・支持(自民は自由民主党、公明は公明党、共産は日本共産党、N党はNHK党、参政は参政党、くには新党くにもり、丸数字は当選回数)。①主な経歴②最終学歴③住所

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①谷口陣営


谷口 尚大(42)

くに新

①自動車検査員、予備自衛官②田辺高等技術専門校修了③印南町

次の世代へ橋渡し

田辺市を街宣中に、駆け寄ってきた有権者の指差す方向は、すでに中国企業に買い取られたホテルでした。外国資本の占領が身近なところで迫っていることに足の震えが止まらなかった。自国の主権と雇用を守るため立候補を決意。生まれ育った和歌山が大好きで、山、川、海、豊かな自然に恵まれ悠久の歴史と文化を持つわが故郷は日本の宝であり、思いやりに富む優しい心を持つ県民性は地元の誇り。故郷の財産を後世に残すことが重要で、自国で経済を回していけるような国づくりをしていきたい。まずは、外国資本の介入を規制するルールをつくるべきだと考えている。国政の場で、大型財政出動と「消費税ゼロ」を実現させ、外資に頼らなくても内需拡大で私たちの暮らしは豊かにできることを約束します。新しい国をつくっていきますので力をお貸しください。

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②前久候補


前   久(66)

共産新

①党県常任委員、元党北部地区委員長②南九州大卒③和歌山市

庶民の暮らしを守る

軍拡大合唱で国民犠牲の下、戦争する国づくりをさらに前へ進めていくのか、それとも憲法9条を生かして平和を前に進め国民生活を守り抜いていくのか、このことが問われる大変重要な選挙戦だ。日本は唯一の戦争被爆国。憲法9条を生かし、東アジア地域を平和にしていくことこそ求められている。軍拡大合唱にストップをかける参議院選にしたい。

暮らしと経済では日本は経済が成長しない国になった。賃金も上がらず、社会保障費の削減、消費税の連続増税など冷たく弱い経済だ。この状況を大きく変え、国民に優しくて強い経済へと大転換を図っていきたい。庶民への負担を軽くするため消費税を5%へ引き下げさせることは最も大事なことで、どうかこの仕事をさせてほしい。日本を国民本意の、庶民の暮らしを守る政治に大きく転換を図ろうではないか。

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③鶴保庸介


鶴保 庸介(55)

自民現④=公明推

①元沖縄・北方相、副国交相、衆院議員秘書②東京大卒③岩出市

和歌山から国を変える

「信なくば立たず」という。この選挙戦に入るまで、さまざまな所に連れて行っていただき、多くの方に激励や叱咤(しった)を頂いた。それらの一つひとつを胸に、必ず勝って、皆さんに大きなご恩返しをしたい。

世界の情勢が大きく変わる中、私たちの考え方もシフトしなければならない。多少の痛みは伴う。たくさんの票を取ることは目標ではあるが、それ以上に、意を通じた多くの方々と戦う一票を頂きたい。和歌山からこの国を変えていくというぐらいの気持ちで皆さんと一緒に戦っていきたい。

皆さんの力を頂かないとできない。和歌山が変わり活力を取り戻すことによって、日本の地方が変わる。日本全体が元気になっていく。そうすることが防衛にも良い結果を生み出すことを覚えておいてほしい。だからこそ今、一歩踏み出さねばならない。

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④遠西愛美


遠西 愛美(37)

N党新

①ゲーム会社員②バンタン電脳情報学院卒③橋本市

国民の税負担なくす

NHKの「スクランブル放送」の実現とNHKと裁判した人の受信料を全額負担、年金受給者のNHK受信料の無料化を訴えていく。全ての増税に反対し、国民の税による負担をなくしたい。税率を下げることで国の経済活性化と税収をアップさせていく流れをつくり出せるよう、政府に働き掛ける。昨年度の衆院選から候補者となり、選挙の意味や持つ力を考えるようになった。選挙には問題を解決する力がある。地域や社会など身近な問題に目を向け、解決するために自分にできることをまず考え、実行することで世の中は少しずつ変わっていく。多くの人に選挙や政治に少しでも目を向けてもらいたい。立候補者が多いことは選挙への関心が高まるので喜ばしいが、女性が少ないのは残念。私が立候補することで背中を押される女性が出てくればうれしい。

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⑤加藤候補


加藤 充也(57)

参政新

①研修講師、元銀行員②大阪外大卒③和歌山市

新しい日本をつくる

生活に直結する政治だからこそ、少しでも日本を良くするため、皆さんにメッセージを伝えるため、ここに立っている。「教育」、「食と健康」、「国まもり」にまい進していく。

日本の若者の自殺率はG7の中でワーストワン。豊かに思えて息苦しい日本で、自尊心を生む教育、宝を育てていると思える支援をしたい。

日本人は危険なものを食べており、医療費の膨張につながっている。良いものを食べて病気を予防すれば、医療費を大幅削減でき、消費税をゼロにする財源にもつながる。

何のしがらみもない参政党は、他の党が言えないことも言える。政治的には素人の集団だが、自分が日本を変えるという勇気のある集団だ。「あなたの気づきが日本を救う」という党のスローガンのもと、〝暴れん坊将軍〟となり、新しい日本をつくっていく。