安全に自動車運転継続 リハビリ兼ねた講習

高齢者にできる限り安全に運転を継続してもらおうと、和歌山県作業療法士会(和歌山市毛見)と県理学療法士協会(同市手平)が14日、初の共催イベント「あなたの安全運転を守りたい~運転を長く続けるために必要なこと~」を同市湊の和歌山ダイハツ大浦店で開催。高齢者やその家族ら15人が参加し、脳と体のトレーニングをしたり、サポカー(安全運転サポート車)やドライビングシミュレーターを体験したりしながら、安全運転を継続するために必要なことを体感した。

自動車が移動手段として欠かせない県内では、高齢者による自動車運転中の人身事故や逆走などのトラブルが多くなってきているが、全国的に見ても免許返納率は低い。そこで高齢者の運動機能や認知機能に関する知識や経験を有する両会が同イベントを企画し、和歌山ダイハツ販売㈱協力のもと、「リハビリ×自動車運転」のコラボ企画が実現した。全国的にも珍しい取り組みだという。

イベントの冒頭、県作業療法士会の川雅弘会長が「その人らしい元気な生活に戻れるまでのサポートがリハビリのゴール。少しでも皆さんの役に立てれば」とあいさつ。県理学療法士協会の上西啓裕会長も「豊かな人生を送れる体づくりを」と呼び掛けた。

作業療法士の橋本竜之介さんが「加齢に伴う身体的・認知的変化と自動車運転」をテーマに講演。自ら気付きやすい視力だけでなく、視野や眼球運動なども低下することなどを伝え、「加齢とともに能力が落ちてくるという自覚をした上で、安全に運転することが大事」と話した。

その後、県作業療法士会の理事、鍵野将平さんが「高齢者健康体操プログラム」を紹介。運転に必要な能力を維持増進するための六つの体操や脳のトレーニングを参加者と共に行い、「これをやったら絶対大丈夫というわけじゃないけれど、日常の中に体操を加えてもらえれば」と伝えた。

参加者らは2グループに分かれ、サポカーに乗って衝突回避支援ブレーキ機能を体験したり、ドライビングシミュレーターで運転年齢を測定したりした。海南市の70代の男性は「体操のやり方など、知らなかったことを知れて良かった」と笑顔。「少なくともあと5年は運転したい」と話した。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。