環境学者の竹内さんら 県文化表彰に7人

和歌山県の文化向上、発展に貢献した人や将来の活躍が見込まれる人に贈られる2022年度県文化表彰の受賞者が決まった。「文化賞」は和歌山市出身の環境学者・武内和彦さん(71)=東京都=、「文化功労賞」は歌手のTONPEI(本名・田中良幸)さん(64)=紀の川市=、音楽家の宮澤敏夫さん(79)=静岡県=、医学者の宮西照夫さん(73)=美浜町=の3人、「文化奨励賞」は紀の川市出身のグラフィックデザイナー・岩田直樹さん(26)=茨城県=、和歌山市出身のバイオリン奏者・寺下真理子さん(39)=東京都=、橋本市出身の作曲家・冷水乃栄流さん(25)=埼玉県=の3人に贈られる。(写真は県提供)

1964年度から続く表彰で、本年度が59回目。表彰式は10日に県庁正庁で行い、受賞者には表彰状と徽章(メダル)、副賞が贈られる。

受賞者の主な経歴と功績は次の通り。

【武内和彦さん】
和歌山市生まれ、東京大学大学院農学系研究科修士課程を修了。同大名誉教授。サステイナビリティの観点から、人と自然が共生する社会の実現に向け、伝統的な知識と近代的な科学技術を融合させる研究を実践。人の手が入る二次的な自然の保全再生や伝統的土地利用の再構築に向けた国際連携への貢献、持続的な社会―生態システムの再構築を目指すサステイナビリティ学の展開など先見性に富む活動を進めた。

【TONPEIさん】
旧粉河町生まれ。サラリーマン時代はアマチュアとして音楽活動を行い、54歳からプロシンガーソングライターとして本格的に活動を開始。「歌で和歌山を元気に」を合言葉にコンサート活動の他、介護施設などでも積極的にライブを展開。地元ラジオ、テレビにもレギュラー番組を持ち、長年、歌を通じて地元を元気にする活動を精力的に続けている。

【宮澤敏夫さん】
台湾台北市生まれ。武蔵野音楽大学を卒業後、大阪フィルハーモニー交響楽団にコントラバス奏者として入団。和歌山市に居住し、演奏活動の傍ら、クラシック音楽振興を図る「和歌山音楽振興会」を主宰。70~09年に日本最高水準の演奏家を数多く和歌山に招いた。また、財政難に陥った同楽団や札幌交響楽団で事務局長に就任し、経営再建に尽力した。

【宮西照夫さん】
美浜町生まれ。県立医科大学を卒業後、同大で精神科医として勤務し、和歌山大学保健管理センター所長などを歴任。「文化とこころの病」をテーマにした調査研究活動を展開し、文化結合症候群、統合失調症、内戦被害者のPTSDなどの研究に尽力し、日本の文化結合症候群の一つと考えられる社会的ひきこもりについて、回復支援プログラムを開発した。

【岩田直樹さん】
旧打田町で幼少期を過ごす。県立和歌山ろう学校高等部2年時に制作した映像作品が、ローマ国際ろう映画祭で入賞。筑波技術大学総合デザイン学科を卒業後、広告会社勤務の一方、フリーのデザイナーとしても活動し、デジタル庁の「デジタルの日」オリジナルロゴ作成者の公募で得票数1位を獲得している。

【寺下真理子さん】
和歌山市生まれ。5歳からバイオリンを始め、東京藝術大学卒、ブリュッセル王立音楽院修士課程修了。コンサート活動に加え、アルバム「ROMANCE」が韓国でも人気を博すなど、活躍は日本にとどまらない。朗読や和楽器とのコラボレーション、県内学生が対象の無料応募制コンサートなどにも取り組んでいる。

【冷水乃栄流さん】
橋本市生まれ。県立橋本高校、東京藝術大学卒業後、同大学院修士課程作曲専攻に進む。東京藝大の卒業制作が第89回日本音楽コンクール作曲部門第2位を受賞し、第30回芥川也寸志サントリー作曲賞最終候補、聴衆賞に選ばれた。橋本市からの委嘱により箏合奏曲を作曲するなど、故郷との結びつきも深い。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。