県政の担い手は誰に 新人3候補が第一声

任期満了に伴う和歌山県知事選が10日に告示され、届け出順に、無所属で政治団体「新党くにもり」元代表、元総務官僚の本間奈々候補(53)、共産党公認で党県常任委員、元和歌山市議の松坂美知子候補(66)、無所属で元衆院議員の岸本周平候補(66)=自民、立憲民主、国民民主、社民推薦=の新人3人が立候補した(午後3時現在)。17日間の戦いを経て、27日に16年ぶりの新知事が決まる。

立候補の受け付けは県庁北別館2階で午前8時半から始まり、各陣営は届け出を済ませると、和歌山市内で有権者への第一声を放った。

本間候補は選挙事務所を田辺市に置くが、県庁前で最初の訴えに臨んだ。演説の様子はユー・チューブで配信し、保守の立場からIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致への反対を強調。与野党相乗りの選挙の構図も問題視した。

松坂候補は南海和歌山市駅前で出発式を行った。自身が事務局を務めてきた、IR誘致に反対する市民団体のメンバーらが集まり、カジノや憲法改正への反対などを訴えるプラカードを掲げ、応援のマイクを握った。松坂候補は県民の暮らしを第一にする県政への転換を訴え、この日は市内各地の街頭で演説した。

岸本候補はJR和歌山駅前で出陣式。推薦を受ける各党の国会・地方議員、市町村長、各種団体をはじめ、支援者らが沿道に詰め掛けた。応援弁士は、岸本氏推薦に至るまでの自民党県連の混乱を念頭に、「小競り合い」「紆余曲折」などと口にした一方、「和歌山市でも保守が団結して戦う環境が整った」などと協力体制を歓迎、強調する内容も目立った。この日は市内や紀の川筋を遊説し、夜は再び市内で個人演説会などを開いた。

上から届け出順
【名鑑の見方】名前(敬称略)投票日現在の年齢、党派・現新元別=推薦(自は自由民主党、立は立憲民主党、国は国民民主党、共は日本共産党、社は社会民主党)。①主な経歴②最終学歴③住所

 

/【K:】Server/木村/2022年1
本間 奈々候補(53)
無新①元新党くにもり代表、元総務省職員、元愛知県春日井市副市長②早稲田大法卒③札幌市

保守の立場で参戦

昨年の衆院選を戦って分かったことがある。政治家たちが候補者調整をし、与野党相乗りの構図を作り上げているということ。選挙の前に構図が決まっている。これを選挙と言えるのか。民主主義国家で、選挙で代表を決めていると言っておきながら政治家同士が候補者協議をする選挙は、投票率の低さにも表れている。保守の立場できちんとした戦いをしたい。

県民選挙ではカジノを争点にしなければならない。国民性や県民性にそぐわないカジノは、売春や薬物犯罪、マネーロンダリングなどの治安問題だけでなく、国防安全保障上、絶対に阻止しなければならない。

IRに代わる政策として、第1次産業を掲げる。農業、水産業、林業を守ることが重要。子どもが将来に希望を見出せないのは大人の責任。県に誇りを持ち、より良い和歌山を共につくろうではないか。

 

/【K:】Server/木村/2022年1
松坂 美知子候補(66)
共新①党県常任委員、元和歌山市議、元茨城県稲敷市議②お茶の水女子大文教育卒③和歌山市

カジノの火種を消す

この知事選挙は、社会保障を切り縮めていく政治を受け入れる県政から、命や暮らしを第一に考える県政へと切り替える絶好のチャンス。

県議会で否決され、今回の誘致は止まったが、県はカジノIRに関する業務を今でも残している。私はこの火種を消して、カジノ誘致とはきっぱり手を切る。そして、四つの転換を図っていく。物価の高騰から暮らしを守るために、家計を応援する。県独自に、子育てや教育、福祉を守る。農林水産業を大事にし、食料自給率の向上で経済振興を図る。ジェンダー平等を進める。この実現で、暮らしや福祉を第一に考える県を一緒につくっていこうではありませんか。

今必要なのは軍備の拡大ではなく、戦争しないと決めた憲法9条を生かした平和外交。私は一人ひとりを大切にし、誰一人取り残さない、あたたかい県をつくっていきたい。

 

/【K:】Server/木村/2022年1
岸本 周平候補(66)
無新=自・立・国・社推①元衆院議員、元経済産業・内閣府大臣政務官、元財務省課長②東京大法卒③和歌山市

一緒に県の起爆剤に

17年間、路地裏を回り、一軒一軒を訪ね、市民の声を一生懸命聴いてきた。これからも全県をくまなく回り、県民一人ひとりの声に耳を傾けていきたい。

第1次産業と新しい観光産業を車の両輪にして、その上に子育て支援をのせたい。小中学校の給食費や医療費を全県で無料にする取り組みを進めたい。放課後児童クラブで自立支援をし、小学校区には一つ、子ども食堂をつくり、子どもの居場所があるようにする。和歌山に行ったら子育てがしやすい。そのことでUIターンを呼び戻し、人口減少に歯止めをかけたい。

「何か起爆剤を」という声を多く聴いた。気持ちは分かるが、県民一人ひとりが、小さなことからコツコツと、協力して、進んでいくしかない。私が起爆剤になる。だから皆さん一人ひとりも、どうか起爆剤になって、私と一緒に爆発していただけないか。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。