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親切のリレーを舞台に 付属小がミュージカル
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和歌山大学教育学部付属小学校(和歌山市吹上)複式学級の児童48人が初のミュージカル「バスが来ましたよ」に挑戦。和歌山城ホール小ホールで21日、学習発表会として保護者らに向けて上演するのを前に、同市を拠点に活動する劇団ZEROの指導も受けながら最後の仕上げの練習に励んでいる。
昨年6月にアリス館から出版された絵本『バスが来ましたよ』は、目の難病で視力を失った市職員の山﨑浩敬(ひろたか)さんが通勤バスを乗り降りする際、同校の児童らが10年以上にわたって途切れることなくサポートしてきた実話を元にした物語。
同校では毎年、1~6年生の複式学級の児童らが、劇など一つのことに取り組み、成果発表会を開いている。昨年はコロナ禍で実施できず、ことしは絵本化が決まったこともあり、同作で初のミュージカルに挑戦することにした。
児童らは昨春から約1年かけて、台本作りから配役、曲、ダンス、大道具、背景、効果音に至るまで意見を出し合いながら決めてきた。同劇団にも春ごろに協力を依頼。快諾を受けていたが、コロナ禍で来校できない状況が続き、今月ようやく直接指導が始まった。
本番を間近に控えた17日には、同劇団の島田忠代表と、事務局長の藤本理恵さんが来校。4回目の演技指導となるこの日は、クライマックスに入っていく重要なシーンを指導し、「せりふを言う時には2歩前に出よう」など、児童と一緒に身振りや立ち位置などを確認した。
島田代表は「通常であれば出演者と理解をしながら作品をつくっていくが、今回はコロナ禍で思うように時間が取れず歯がゆい思い」とし、「児童らの一生懸命さが伝わって、本番に奇跡が起これば」と話した。
当日は山﨑さんも来場し、ミュージカルを鑑賞予定。山﨑さん役を演じる6年生の西村翼さん(12)は「目の見えない人の気持ちや歩き方を考えながら演じているけれど難しい。すごく緊張しているし、不安」。「付属小学校のすごい話だから『こんなにすごいんだよ』っていうのが伝わるミュージカルにしたい」と話した。
記事元:わかやま新報
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