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2024.12.29
和歌山地方・家庭裁判所の新しい所長に就任した嶋末和秀氏(57)が5月31日、同地裁で記者会見し、「全国で裁判所のデジタル化を進めている。和歌山でも司法へのアクセスの利便性を高め、より利用しやすい裁判所にしたい」などと抱負を語った。
嶋末氏は広島県出身で、東京大学法学部を卒業後、15年6カ月にわたり弁護士として活動。その間に同大薬学部を卒業し、薬剤師の資格も取得。その後、裁判官に転じ、地財高裁判事、東京高裁判事、横浜地家裁川崎支部長などを歴任し、ことし4月28日に和歌山地家裁所長に就任した。
嶋末氏は会見で、「和歌山県の裁判所の長として、運営にあたっていく責任を感じている」と述べ、裁判の迅速化など効率的で利用しやすい裁判所にするため、環境整備などに取り組む姿勢を示した。
和歌山の印象については「厳しいながらも豊かな自然や、さまざまな農水産物などがあり、人々の温かさを感じる」と話し、訪れてみたい「自然を感じられる場所」として、熊野古道などを挙げた。
また、座右の銘を質問された嶋末氏は、「失敗は成功のもと」「無用の用」などのことわざが好きだと述べ、「過ちの中から思いがけない結果がもたらされること、一見無駄なように見えて意味のあることがある」と自身の信条を話した。