HOME 和歌山ニュース 埴輪王に辻内さんら 風土記の丘ハニワン選手権

埴輪王に辻内さんら 風土記の丘ハニワン選手権

公開日 2023.08.29
埴輪王に選ばれた4作品

オリジナル埴輪(はにわ)の技術とセンスを競う和歌山県立紀伊風土記の丘の「第14回HANI―1(ハニワン)選手権」の入賞者が決まり、和歌山市岩橋の同施設で27日、表彰式が行われた。来館者の人気投票で選ばれた各部門の個性豊かな「埴輪王」4作品は9月10日まで、同施設資料館のロビーで展示される。

【写真】ヘビー級の部で埴輪王に輝いた辻内さん

古代の文化に興味を持ってもらおうと、同施設が2013年から実施。5月に計4回の埴輪作り体験教室を開き、今回は小学生以下の部155点、中高校生の部8点、一般の部55点、ヘビー級の部3点の計221点がエントリー。560人が投票に参加した。

作品は750㌘の粘土(ヘビー級は2倍の1・5㌔)を使用。7月8日から8月6日まで同施設に展示して来館者に投票を募った。

埴輪王には、小学生以下の部が「HIMARI」さんの「いつもありがとう♡」(92票)、中高校生の部が「ミヒャ」さんの「いちご少女」(199票)、一般の部が「みわ」さんの「丸くなれないハニワと私」(61票)、ヘビー級の部が「くうが氏」さんの「あしきひきの山のしづくに妹まつと」(236票)が決まった。

表彰式では、中村浩道館長が賞状と、それぞれの入賞作品の写真をデザインした特製クリアファイル、文具などを手渡した。

ヘビー級の部で埴輪王に輝いた「くうが氏」こと、那賀高校1年生の辻内琥月(くうが)さん(15)は、初めて出品。中高生の部でも「ハニワの叫び」と題した作品で優秀賞に選ばれ、ダブル受賞となった。

埴輪王となった作品は、『万葉集』に収められている大津皇子の和歌に着想を得て制作。切ない恋心に思いを寄せながら、表情に気を配って仕上げたという。考古学や歴史、ものづくりが大好きで、郷土の文化や歴史、特産品などに興味があるといい「和歌山の自慢を次の世代へ受け継いでいこうという思いのこもった素晴らしい企画。これほど多くの方が票を入れてくれたことに感動です。来年もぜひ参加して埴輪王を目指したい」と笑顔で話していた。