人気俳優バルサーさん来和 和大生と交流
昨年大ヒットしたドラマ「VIVANT(ヴィヴァン)」で、作中の国家・バルカ共和国の警察官チンギス役を好演して話題となったモンゴルの俳優バルサラハガバ・バトボルドさん(37、愛称バルサー)が26日、来県し、和歌山市栄谷の和歌山大学で学生たちと交流した他、県庁の岸本周平知事を表敬訪問した。
【写真】和歌山大学の学生たちと記念のカメラに収まるバルサーさん(前列中央)
和歌山大学は昨年9月、モンゴル高専技術カレッジと大学間交流協定を締結し、宇宙教育分野などで協力を進めている。駐日モンゴル大使館からも、両国全体の友好関係を強めていく上で両大学の協力が要請される中、関係の促進にバルサーさんの協力が得られることになった。
かつてモンゴル高専の技術移転センター長を務めた技術者、建築家のセレオド・ガンオドさんが、和歌山大学の秋山演亮教授と研究者仲間であり、さらにバルサーさんとは高校時代から20年来の友人であることが、和歌山とバルサーさんを結び付けた。
県庁への表敬訪問には本山貢学長、秋山教授らが同行し、高等教育だけにとどまらず、和歌山とモンゴルのさまざまな連携を進めていきたい考えを岸本知事に伝えた。
バルサーさんは「和歌山県は初めて来ましたが、お会いした皆さんが熱い声援や歓迎をしてくれたことに何より感激しました」と和歌山の印象を語り、岸本知事は、米国の大学で学んでいた時代に親しいモンゴル人がいたことなどを紹介し、「ぜひ和歌山県はモンゴルの皆さんと仲良くなりたいので、よろしくお願いします」と話した。
和歌山大学では、バルサーさんをひと目見ようと、約100人の学生が大教室に集まった。
バルサーさんは「こんにちは、皆さん」と日本語であいさつした後、モンゴル語で「1年前に初めて日本に来て、日本人の思いやり、真面目さにとても感激しました。日本の有名な俳優たちと、考えられないような作品に出演することができて、その作品を皆さんが気に入ってくれたことはとてもありがたいことです」と語った。
質疑の時間では、「VIVANT」で共演した日本人俳優の印象などにつて学生たちが次々と質問。バルサーさんは、日本の主要キャストには一人ずつモンゴル語指導の先生がついていたことを紹介し、特に堺雅人さん、二階堂ふみさん、阿部寛さんの3人について、「とても高いレベルでモンゴル語を習得し、奇麗に話していたと思います」などと話した。
学生たちはバルサーさんの前に列を作って握手や記念撮影を求め、バルサーさんも笑顔で一人ひとりに対応し、気さくにポーズの要望などに応えていた。