HYDEやコブクロなど和歌山にゆかりのあるアーティストが、大絶賛する和歌山のソウルフード「グリーンソフト」。「秘密のケンミンSHOW」などテレビ番組でもたびたび取り上げられ、大阪や東京でも何かと話題に。そんなグリーンソフトを徹底的に調査してみました。
目次
和歌山の老舗茶屋「玉林園」が生み出したグリーンソフト
半世紀以上も前に抹茶×ソフトクリームの組み合わせ
まずは、グリーンソフトの歴史から。江戸時代末期、1854(安政元)年創業の老舗茶屋「玉林園」が、茶葉の売れ行きが落ちる夏場の打開策にと、1958(昭和33)年に発売したのが「グリーンソフト」。当時はまだ、抹茶アイスもソフトクリームも珍しかった時代。石臼でひいた抹茶を使い、爽やかな味わいの中に、ほのかな苦みと控えめな甘みが感じられるグリーンソフトが誕生しました。
発売から60余年、ソフト・ハードタイプを合わせて年間200万個を売り上げる和歌山のソウルフードに定着したのは、玉林園が約50年にわたって続けている「こどもの日グリーンソフト券」の無料配布が寄与。抹茶味のソフトクリームを“グリーンソフト”と呼んでしまうのは“和歌山あるある”で、幼少期からDNAに刷り込まれているがゆえ。
やわらかいほうは和歌山市内限定、かたいほうは県外でも
玉林園といえば「てんかけラーメン」も県民食
ソフトクリームマシンからぐるぐる巻いて提供される“やわらかいほう(和歌山市民はソフトタイプのグリーンソフトをこう呼ぶ)”が食べられるのは、和歌山市内にある玉林園が運営するグリーンコーナー各店のみ。白浜にパンダを見に来る人も白良浜に海水浴に来る人も、わざわざ和歌山市に寄り道して食べる価値あり。羽田空港から白浜空港へ直行という人には、ぜひとも“パンダくろしお”に乗って和歌山市へ来てくださいね。グリーンコーナーといえば、グリーンソフトと同様にもう一つの県民食「てんかけラーメン」も必食。名古屋の「寿がきや」に負けるとも劣らない安くて早くて美味い和歌山のソウルフードです。
“かたいほう”はギフト需要で県外へ
世間一般に知れ渡っているのは“かたいほう”。これはもともと、ソフトクリームマシンの中に残ったアイスをコーンに入れて保存していたものを、食べたいという声に答えて販売。そして、商品化されました。“かたいほう”は、和歌山県内のコンビニエンスストアやスーパーで買え、東京・有楽町にある和歌山県アンテナショップ「わかやま紀州館」でも購入できます。昨年、映画の撮影で初めて和歌山県に来た元AKBの不動のセンター・あっちゃんこと前田敦子が、「和歌山で食べたいもの」に「グリーンソフト」を挙げ、両手いっぱいに袋を抱えて撮影現場に差し入れしたとか。
「グリーンソフト」の多様な商品展開
飴、ロールケーキ、カップアイス
和歌山のソウルフード「グリーンソフト」は、その独特の抹茶の味わいが支持され、カップアイス、飴、ロールケーキと商品展開されています。グリーンソフトロールは冷凍で販売されているので、解凍してから食べてくださいね。
カップアイスは、抹茶の域を飛び出して、お茶にまつわる「ほうじ茶」「豆乳煎茶」の他、「むらさき芋」「黒ごま」「豆乳」と全6種類。
やわらかいほうに近いフローズンラテが仲間入り
さらに注目は、昨年発売された、〝やわらかいほう〟により近い味わいが楽しめる「フローズングリーンソフトラテ」。ロッテが展開する飲むアイス「クーリッシュ」のような感覚で、カチカチではなくやや溶け気味でチューチュー吸って食べます。
これらの商品はすべてグリーンコーナー各店、オンラインショップで購入可能。発送(天かけラーメンは6食から、グリーンソフトはかたいほう&カップの組み合わせ自由で10個から)もできます。ぜひ一度、和歌山ソウルフードを味わってみてください。
名称 | 玉林園本社 本社工場 第2工場 お茶店 グリーンコーナー |
---|---|
所在地 | 和歌山県和歌山市出島363-5 |
電話番号 | 073-475-8500 |
営業時間 | 玉林園 お茶販売10:00~19:00 グリーンコーナー 11:00~22:00(OSあり) |
定休日 | 無休 |
web | http://gyokurin-en.co.jp/new/ |
※各都道府県が発表している外出自粛要請や都道府県間移動の自粛要請等をお守りいただき、お出かけの際は、ソーシャルディスタンスの確保、マスクの着用、手洗いや消毒など、新型コロナウイルス感染予防の対策への協力をお願いします。
記者・ライター・編集者歴21年。硬派な記事も軟派な原稿も書きこなせるけれど、偏食家のためグルメレポは結構ツライ。ちょっと変わり物なので、独特の視点で表現するとよく言われ、その個性は大事にしつつ、正確な情報を伝えます。ビールが好き、韓国が好き!