HOME 観光・おでかけ 【2026年版】和歌山初日の出スポット~カメラマン目線で元旦に見たい絶景8選~

地元カメラマンの視点で厳選した和歌山県の初日の出スポット特集。和歌山市内から串本・新宮まで、写真映えする絶景名所と2026年の初日の出時刻、アクセス情報をまとめました。

2026年の和歌山|初日の出は何時ごろ?

和歌山城天守閣初日の出

2026年元旦の和歌山での初日の出。和歌山県の初日の出時刻は午前7時5分、方位角は117.6度、本州最南端・和歌山県串本町潮岬の初日の出時刻は午前7時1分、方位角は117.3度です(2025国立天文台「ほしぞら情報2026年1月より)。沿岸部と山間部では数分の差が出ることもあるため、現地には余裕をもって到着を。天候によっても前後するため、前日に最新情報を確認しましょう。和歌山地方気象台のホームページはこちら

太陽は東から昇るので、西日本より東日本、さらに太平洋に面した都道府県の方が初日の出の時刻は早くなります。日本で最も早く初日の出が見られる場所は、太平洋上の南鳥島(午前5時27分)。人が居住している場所では、小笠原諸島の母島で6:20です。北海道・本州・四国・九州で一番早く初日の出を見られるのは富士山の山頂で6:42、標高が高い場所では平地より日の出が早く、平地で最も早く初日の出を見ることができる千葉県の犬吠埼(いぬぼうさき)で6:46。冬場は地軸の傾きの関係で、北海道よりも千葉県の方が早く日が昇ります。

和歌山の初日の出おすすめスポット

和歌山城天守閣(和歌山市)
市街地で楽しむ地平線からの初日の出

和歌山城天守閣初日の出
写真提供:松林出さん 2020年1月1日撮影

徳川御三家の一つ紀州藩紀州徳川家の居城であった和歌山城は、虎伏山(とらふすやま)に天守閣が立つ、和歌山市のシンボル。「和歌山城新春初登閣」は、和歌山市の新春の風物詩であり、JR和歌山駅よりやや南から昇る初日の出を目当てに、毎年多くの人が天守閣を訪れます。1月1日(祝)6:00~9:00の3時間、和歌山城天守閣が無料で開放され、先着1000人に干支や徳川家の三つ葉葵が入った記念品「かわらけ」が配布されます。当日午前9時以降、天守閣は要入場料。

また、1月1日(祝)7:00から、和歌山城周辺で「新春つれもて歩こう走ろう会」も行われます(小雨決行)。ファミリーコース(約1.7㎞)と健脚コース(約2.2㎞)が設定され、自分のペースで歩いたり走ったりします。当日6:30から、和歌山城砂の丸広場で先着2000人に記念メダル引換券が配布されます。参加無料。
主催は和歌山市スポーツ振興課(☎073-435-1364)

【和歌山城天守閣】
住所/和歌山県和歌山市一番丁3
電話/073-422-8979(和歌山城天守閣)
入場料/大人410円・小・中学生200円
営業時間/9:00〜17:30(入場は17:00まで)
定休日/ 12月29日~12月31日
駐車場/和歌山城公園駐車場(有料・58台)
    和歌山市営中央駐車場・北駐車場(和歌山市役所隣)は60分無料
    ※60分を過ぎた場合、60分から120分まで320円、以降60分まで毎160円
トイレ/あり

生石高原(和歌山県紀美野町/有田川町)
雲海と迎える山頂の初日の出

和歌山県紀美野町・有田川町生石高原の日の出
写真提供:久保浦写真映像事務所 2023年11月23日撮影 ※ドローン撮影の許可を得ています

和歌山県の紀美野町と有田川町にまたがる県立自然公園「生石高原(おいしこうげん)」は標高870m、360度の眺望と四季折々の景色が美しく、特に秋の銀色に輝くススキの草原は有名。ハイキングにも最適で初心者から上級者まで楽しめ、夜は満天の星空、朝は雲海が広がるキャンプ場も完備(2025年12月17日現在熊出没により現在臨時休業中)されています。

地元では「初日の出スポット」として知られ、地域情報を発信している「きみのFM88ラジオ局」の局長は、「大みそかから元日を迎える0:00に『丹生狩場神社(にうかりばじんじゃ)』で一年の無事を報告して神恩感謝。次に『野上八幡宮(のかみはちまんぐう)』で一年の無事と家内安全を祈願。『小川八幡神社(おがわはちまんじんじゃ)』で天下泰平・国家安穏を祈念、と三社参りで心身ともに清めてから、生石高原で初日の出を拝んではいかがでしょうか」と。

生石高原へは「有田川ルート」と「紀美野町ルート」があります。冬季は、降雪により道路が凍結することがあるため、スタッドレスタイヤを装着するかチェーン等の準備が必要です。山頂周辺は、麓より5℃程度気温が低いのでご注意ください。

【生石高原】
住所/和歌山県海草郡紀美野町中田899-29
電話/073-489-3586(山の家おいし・年末年始休業)
入山料/無料
駐車場/無料(第1駐車場30台、第2駐車場100台)
トイレ/あり

西山ピクニック緑地(和歌山県日高町)
紀伊山地中央から姿を現す初日の出スポット

和歌山県日高町西山ピクニック緑地公園の初日の出
写真提供:M photoagent 2024年12月1日撮影

和歌山県の日高町と美浜町と境に位置する標高328.7mの西山。煙樹海岸県立自然公園に指定されていて、緑地として整備された頂上からは、東に日高平野、南に煙樹ヶ浜、西に比井崎海岸と紀伊水道が一望でき、天気が良い日には四国や大鳴門橋、高野連山を望むことができます。山頂には、展望台や休憩所があり、自然散策道・遊歩道は格好のハイキングコースです。水平線からではなく、紀伊山地中央から昇る初日の出は、県土の西側が海に面した和歌山らしい光景といえるかもしれません。

【西山ピクニック緑地】
住所/和歌山県日高郡日高町小坂
電話/0738-63-3806(日高町企画まちづくり課)
入園料/無料
駐車場/無料
トイレ/あり

橋杭岩(和歌山県串本町)
奇岩が幻想的に照らす初日の出

和歌山県串本町橋杭岩の初日の出
写真提供:M photoagent 2021年1月1日撮影

和歌山県串本町の「橋杭岩(はしぐいいわ)」は、吉野熊野国立公園地域にあり、串本から大島に向かい、約850mにわたり大小40余りの奇岩が並ぶ、国の名勝天然記念物です。岩々のシルエットを浮かび上がらせる光景は神秘的で、和歌山県屈指の「初日の出スポット」として有名ですが、実は、橋杭岩付近での初日の出は水平線からは昇らず、夜が明けて空が白み始めた頃に紀伊大島から昇ります。隣接の「道の駅くしもと橋杭岩」は年中無休で、営業時間外もトイレや駐車場が利用できます。

水平線から昇る初日の出を拝みたい人は、本州最南端の「潮岬望楼の芝」からの観賞がおすすめ。「潮岬観光タワー」は、元旦は午前6:30から早朝営業されます。約10万㎡の広大な芝生、観光タワーの展望台からは、緩やかな弧を描く大海原が広がり、地球が丸いことが実感でき、「本州最南端訪問証明書」をもらうことができます。

【橋杭岩】
住所/和歌山県東牟婁郡串本町鬮野川
電話/0735-62-5775(道の駅くしもと橋杭岩9:00~17:00・年中無休)
入場料/無料
駐車場/無料(道の駅くしもと橋杭岩大型車 6台・乗用車 45台) 
トイレ/あり

【潮岬観光タワー】
住所/和歌山県東牟婁郡串本町潮岬2706-26
電話/0735-62-0810
タワー入場料/大人300円、小・中学生100円
営業時間/9:00~17:00 ※1月1日はタワー6:30から、売店6:00から
定休日/年中無休
駐車場/無料(観光バス11台・普通車約100台) ※1月1日は臨時駐車場も開設
トイレ/あり

鯛島(和歌山県串本町西向沖)
“金目鯛”を狙いたい初日の出撮影スポット

和歌山県串本町西向沖の鯛島の日の出
写真提供:河相裕之写真事務所 2022年10月30日撮影

和歌山県串本町、古座川河口の約1km沖にある無人島「鯛島(たいじま)」は、その近くの「九龍島(くろしま)」とともに南紀熊野ジオパークのジオサイトに認定されています。その名の通り「鯛」のような形をしていて、「目」の中に水平線から昇ってきた太陽が収まる瞬間があり、写真愛好家らの間では「金目鯛」と呼ばれています。時期は10月~2月、冬場気温が下がって条件が整えば、日の出から数分だけのシャッターチャンス。「初日の出の金目鯛」に出合えるといいですね。国道42号から西向海岸に降りての撮影で、駐車場は特に設けられていないので、くれぐれも交通の妨げにならないようご注意ください。

【鯛島(対岸の西向)】
住所/和歌山県東牟婁郡串本町西向
電話/0735-62-3171(南紀串本観光協会)
駐車場/なし
トイレ/なし

荒船海岸(和歌山県串本町)
熊野灘に昇る初日の出と神秘的な海霧

和歌山県串本町荒船海岸の初日の出
写真提供:河相裕之写真事務所 2023年1月1日撮影

和歌山県串本町の東端にある「荒船海岸(あらふねかいがん)」。熊野灘沿いに3kmにわたって奇岩怪石が続き、吉野熊野国立公園にも指定されています。絶好の礒釣り場として有名で、山側には、先日、民間の小型ロケット「カイロス」の3度目の打ち上げが2026年2月25日に行われることが発表されたスペースワンのロケット射場「スペースポート紀伊」があります。「荒船海岸」は、日の出も日没もビューポイントで、特に、元旦は三脚を構えて「初日の出」を撮影する人が場所を取り合います。撮影スポットは田原海水浴場に向かう「田原駐在所前交差点」のやや南側の国道42号沿い(地図参照)。12月~1月の早朝は、放射冷却により田原川上流にたまった霧で“海霧”が出現する瞬間を、大勢のカメラマンが狙うため、早めに到着することをおすすめします。撮影ポイントには公共駐車場はなく、トイレもありません。

【荒船海岸】【田原海岸】
住所/和歌山県東牟婁郡串本町田原
電話/0735-62-3171(南紀串本観光協会)

梶取崎灯台(和歌山県太地町)
断崖絶壁から望む水平線の初日の出

和歌山県太地町梶取崎灯台の初日の出
写真提供:河相裕之写真事務所 2021年1月1日撮影

和歌山県太地町の「梶取崎(かんどりざき)」は、荒々しい熊野灘に突き出した岬で、太平洋を見通すことができます。古式捕鯨で海に出た舟を指揮する「山見」の一つとして利用され、地名はこの岬を目標に進路を決め、舵を取ったことに由来するといわれています。岬の突端に狼煙場跡があり、岬の広場は芝生のじゅうたんが敷き詰められた「梶取崎園地」となっていて、白亜の灯台、夫婦いぶきなどの美しい景観、断崖絶壁と岩礁の眺望は吉野熊野国立公園の特別地域に指定されています。水平線から昇る朝日も絶景です。

【梶取崎園地】
住所/和歌山県東牟婁郡太地町1285
電話/0735-59-2335(太地町観光協会)
入場料/無料(灯台には入れません)
駐車場/無料(約10台)
トイレ/あり

王子ヶ浜(和歌山県新宮市)
熊野灘の海原を染める初日の出

和歌山県新宮市王子ヶ浜の初日の出
写真提供:M photoagent 2025年1月1日撮影

「大浜の海岸」とも呼ばれ、アカウミガメの産卵地としても知られる和歌山県新宮市の「王子ヶ浜」。三輪崎から三重県との県境・熊野川まで美しい海岸線が弓なりに4km続き、和歌山県では非常に希少な東側が海に面した水平線に昇る日の出が見られる場所。毎年、「御燈(おとう)祭り」の日には、身体を清めるための「潮垢離(しおごり)」が行われる祓いの場でもあります。元旦には、荒波打ち寄せる熊野灘に昇る初日の出を拝むことができ、地元の人たちでにぎわいます。

【王子ヶ浜】
住所/和歌山県新宮市新宮
電話/0735-22-2840(新宮市観光協会) 
駐車場/専用駐車場はなし(大浜展望台・大浜体育館の駐車場が利用可)
トイレ/なし

初日の出の見え方は、当日の天候や気象条件によって異なります。防寒対策を万全にし、無理のない行程でお出かけくださいね。